毎年盛り上がりを見せる「外大祭」と「高専祭」。
今年は、両校の学園祭実行委員がタッグを組み、初のコラボレーション企画を実施する運びとなりました。
それぞれの特長を生かし、地域の人々にも新たな楽しみを提供することができた今回の企画。
実現に至った背景や、コラボならではの苦労、そして目指す成果について、両校の学園祭実行委員がその思いを語り合いました。

<コラボ企画の内容>
高専祭での企画...外大の3団体が高専サブステージでパフォーマンスを披露
外大祭での企画...高専の2団体が外大で特別企画を出展
詳しくは、外大公式HPからご覧ください。

学生の紹介

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(左:外大祭実行委員長 西林沙智さん)
(右:高専祭実行委員長 山田釉月さん)

●学園祭実行委員長 西林沙智さん(神戸市外国語大学 英米学科2年)
学園祭実行委員会(通称「祭」)は、学園祭をはじめ、様々な竞彩猫を企画?運営をしています。一致団結して竞彩猫を作る一体感、楽しさ、達成感は「祭」ならではの魅力です。
私は学園祭実行委員長として、今年度の外大祭の運営を行いました。

●高専祭実行委員長 山田釉月さん(神戸市立工業高等専門学校 電気工学科4年)
高専祭は、有志の学生で構成される「高専祭実行委員会」によって運営されています。「高専祭実行委員会」は「学生会(中央執行委員会)」と同じメンバーで構成されており、学生会活動の一環として高専祭の運営も行っています。
私は、学生会会計局に所属しており、今年は高専祭実行委員長として、高専祭の運営と学生会活動を行いました。

今年初めて実施した学園祭のコラボについての感想

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(左?中央:神戸高専2団体が、外大祭でミニロボット操縦体験やゲーム体験ブースを出展している様子)
(右:外大祭中庭の風景)

(外大:西林さん)
今回コラボのコンテンツとして、ミニロボットの操縦体験や自作のゲーム体験の企画の提案を聞いたとき、とても心が躍ったのを覚えています。私たち文系の学生には、このような企画はなかなか難しいことでしたので、外大祭に取り入れることができるのは新鮮味もありました。しかし初めての試みということもあり、高専からロボットやパソコンの持ち込み(搬入)や床を傷つけないための対策(ベニヤ板やビニル床シートの確保)など、分からないことや懸念点を試行錯誤することが予想以上に多かったです。でも周囲の協力のお陰で、当日までスムーズに準備を行うことができ、企画は大盛況でした。

また、私は「祭」の幹部のみんなと初めて高専祭にもお邪魔させていただきました。そこで外大の活動団体のパフォーマンスステージを拝見しましたが、観客席は来場者で溢れかえっていて、私自身も外大の学生として、とても嬉しくなりました。

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(外大の3団体が高専祭のステージで特別パフォーマンスを披露している様子)

(高専:山田さん)
コラボ企画を行うまでの流れは、コラボ案の提案(5月)出演候補団体と相談(6月)出演団体の決定(8月)準備物(音響?控室など)の確認?調整リハーサル(前日準備)高専祭本番というスケジュールでした。これまで高専祭では他校とコラボをしたことがなかったので、自分自身、高専祭の準備?運営が忙しい中で上手く企画を進められるのか不安でした。しかし、当日は想像以上の盛り上がりとなり、コラボできて良かったと感じています。

今回、外大の方にパフォーマンスを行っていただいた場所(サブステージ)は、これまで何度も有効活用ができないかと検討されていた場所でした。最も人が集まるメインステージから見ると、専攻科棟という建物の裏に隠れてしまう場所なので、竞彩猫を行っても集客できないリスクがありました。実際、昨年度の高専祭ではサブステージで「1年生企画」(学生会1年生が企画したミニ竞彩猫)を行いましたが、全く人が集まらず、悲しい結果となりました。ですが、今回の竞彩猫では、3回あったパフォーマンスがどの回も満席になるほど多くの方に興味を持っていただき、去年の経験も相まって、とても感動的な光景でした。サブステージが満席になった光景を見ることができただけでも非常に価値のあるコラボだったと思います。

実際にコラボを進める中で苦労した点、また実施して良かった点

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(2024年5月:学園祭実行委員同士のコラボに向けた交流会の様子)

(外大:西林さん)
まずロボットやゲームなどに関しての知識が全くなかったので、最初は高専の企画内容に関する説明を理解するところからでした。そして、展示する場所、規模、準備や当日の段取りなど、高専の代表学生の方と何度も連絡を取り合いながら詰めていくのも大変でした。高専側とのやり取りだけでなく、「祭」内での宣伝方法や必要物資についての確認なども、前例がない中で進めていたこともあり苦労しました。しかし振り返ってみると、全てがとても良い経験になったと実感しています。

また、外大祭は地域住民の来場も多く、特にお子様連れのご家族の来場が非常に多い学園祭です。そのような背景もあり、今回の高専の企画は子ども達にも喜んでもらえたらいいなと考えていましたので、実際、たくさんの子供たちが楽しんでいる姿を見ることができた点は、とても良かったです。

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(2024年6月:クロスカフェにて、コラボを希望する外大生と高専生との交流竞彩猫の様子)

(高専:山田さん)
コラボを進める中で苦労した点は、リソースの確保です。高専祭では例年、高専祭実行委員の人手が足りなくなるため、今回の竞彩猫も準備や対応が少し荒くなってしまった点が多々ありました。今年度は特に、かなりの仕事量を一人で回していたので、来年度も継続的にコラボを実施するのであれば、余裕をもって竞彩猫を進めていけるよう担当者を決めたいと思います。

また、実施して良かった点は、サブステージで竞彩猫を行う際のノウハウが得られたことです。出演者の待機場所としてのテントを用意したり、どのような音響設備を用意すればいいのか検討したりと、多くの経験を積むことができ、同時に次に向けての改善点も把握することができました。

来年度の学園祭コラボ企画について考えているアイデアや方向性

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(外大:西林さん)
高専生の理系の知識や技術を活かした企画をたくさん取り入れてみたいです。というのも今回、初めて高専祭でそのような企画を色々体験してみて、とても新鮮で楽しかったからです。特に印象に残っているのは、ある学生さんが学園祭の企画のためにアプリを開発したそうで、本当に驚きました。このような体験を踏まえて来年は、今年同様にロボットやゲームの体験は取り入れられればと思っていますが、それに加えて新しい活動団体にも参加していただければ、より盛り上がって楽しいかなとも思います。

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(高専:山田さん)
今年は外大にあって高専に無いものとして、ダンス系のサークルの方々に出演していただきましたが、 他にも高専からすると珍しい活動を行っている団体が沢山いらっしゃるので、何かしらの形でコラボさせていただければ面白いのではないかと思っています。高専祭と外大祭は例年1週間違いで開催されているので、日程的にシビアではありますが、各学園祭同士のステージ竞彩猫をお互いに取り入れるのもいいかなと考えています。

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外大?高専の学園祭実行委員長から在学生?受験生の皆さんにひとこと

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(左:外大祭実行委員「祭」の集合写真)中央?右:外大祭当日の様子)

(外大:西林さん)
「祭」では、竞彩猫前後の団結力はもちろんですが、その他も独自でレクリエーションを行うなど「祭」で培った力を活かして日々楽しく活動しています!実行委員のみんなの「祭愛」は委員長の私も驚くほどです!企画?運営などのスキルは、将来きっとあなたの役に立つこと間違いなしです。メリハリが自慢の「祭」で、頑張るときは真面目に、楽しむときは全力で楽しみ、大学生活をより濃いものにしましょう!竞彩猫最後の青春を私たちと一緒に過ごしてくれる仲間をいつでも募集しています!そして、是非来年の外大祭も楽しみにしていてください!

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(左:高専祭、入口の並木道装飾) (中央:本部棟ホールでのライブ予選の様子)
(右:高専祭実行委員会4年生集合写真)

(高専:山田さん)
学生会は、高専祭の運営の他にも新入生歓迎会、部活動紹介、スポーツ大会など様々な学校行事を運営しています。そのため、個人のやりたいことやスキルに応じて、プログラミングやイラスト、音響、ステージ、会計業務など色んな分野で活躍したり経験を積んだりできます。休み時間や放課後に学生会室で駄弁(だべ)ったり、同級生や先輩後輩と気軽にコミュニケーションが取れたり、色々なメリットもあります。なによりガクチカ(*)として1時間ぐらいは喋れるようになります!ぜひ興味のある方は、お昼休み、放課後などいつでもお気軽に学生会室までお越しください。

西林さん、山田さんインタビューありがとうございました。

外大?高専両校の学生が一緒に作り上げた今回の学園祭コラボ企画は、学生たちの新しい出会いや交流の場を広げ、また地域の方へそれぞれの学校の魅力をPRできた貴重な機会にもなりました。両校の実行委員は、来年度もさらにパワーアップした企画で、この学園祭コラボを続けていく意欲を見せてくれていました。今後の展開に期待が高まります。

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(*)「ガクチカ」は、就職活動の面接で聞かれる「学生時代に力を入れたこと」の略。 
"ガクチカ". 現代用語の基礎知識. ジャパンナレッジ. (オンラインデータベース), 入手先<ジャパンナレッジ、https://japanknowledge.com/library/, (参照 2025-01-20